今日は残り3つの湯呑みに釉がけする。
両サイドの2つは、ろくろ成形だけで削りが出来なかった出来損ないの湯呑みを、山川さんが削ってくれた。
縄文土器としか思えない出来の成形品を、これほどまでに綺麗に削り、見た目に綺麗な形にするところが、さすがプロ、師匠です。
この3つを、それぞれ違う釉薬で二重がけしてみる。
ベースは白色にしたくて、二重がけのサンプル品で下地に多かった「白萩(しらはぎ)釉」を使う事にした。
「白萩釉」は、白土(左側)と赤土(右側)で、こんなに色合いが変わるらしい。
二重がけの下地として「白萩釉」を使うと釉薬が良く流れるらしい。自然な白色だったので、今回は3つとも「白萩釉」をベースにして、それぞれに別の釉薬を後から釉がけする事にした。
一つ目は「白萩釉」を全体に釉がけした後に、湯呑みの上の部分だけを「青銅釉」の釉薬に漬け、もう一つも同様に、上の部分だけを「飴釉」の釉薬に漬ける。この二つは高台付近は釉がけしない事にした。
先ず、湯呑みの中に「白萩釉」の釉薬を入れ、素早く湯呑みを回しながら釉薬を内側に付けるが、なかなか難しい。途切れると内側に釉薬が付かない。2回釉がけすると綺麗にはならないらしく、釉がけは一瞬の緊張。ここポイントかも。
次に「青銅釉」と「飴釉」の釉薬に、それぞれの器の上の部分だけを漬ける。
釉薬の二重がけは、あまり時間を空けずに釉がけするのが良いらしい。
二重がけの釉薬が、どのように流れるのか焼き上がりが楽しみです。
残り一つ、縄文土器ライクの湯呑みは、湯呑みの中と上の部分は「白萩釉」にして、外側下だけを別の釉薬にする。
外の釉薬は「伊羅保(イラボ)釉」と言うのを選んだ。「伊羅保」は、ネットで調べると、高麗茶碗の一種で、器の表面がイボイボ、また手触りがイライラしていることから、この名があると記載されている。出来上がりが楽しみ。
釉薬の掛け方は、飲み口から湯呑みの中迄が、白ベースの「白萩釉」にし、外側に「伊羅保釉」をかけて、二重がけで「白萩釉」が外側だけに流れるようなイメージ。
先ず、湯呑みの中に釉薬を入れ内側を釉がけする。乾いたら湯呑みの上を持って、湯呑み下から「伊羅保釉」に漬ける。最後に、逆さまにして、もう一度、上の部分を「白萩釉」に漬ける。
ちょっと、サンプルと釉薬のバランスが違うが、綺麗に出来た。
どう流れるのか?こちらも楽しみになる。
今日は、これで終了。
焼き上がりが楽しみです。
3ヶ月が経ち、陶芸の一連の流れを感じる事が出来た。スタッフの皆さんには感謝です。
削りの手法では、形はいろいろ綺麗になるし、釉薬は複雑にして奥も深く、面白さがある。
やはり改めて「土練り」と「ろくろ成形」に、もっと時間を使って慣れないとダメだな。。と言う印象でした。
次回からは、ろくろで作っては、厚みを確認するなど、焦らずいろいろ成形してみたいと思います。